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ガメラ生誕40周年作品として、前作『ガメラ3 邪神覚醒』から7年ぶりに復活した。キャッチフレーズは「ガメラは少年のために、少年はガメラのために」である。
本作は、母親を亡くした少年及びその少年が育てた子供のガメラとの友情・成長を主軸に、親子の絆や命の尊さなどを描いたジュブナイル作品となっている。監督には、平成仮面ライダーシリーズやスーパー戦隊シリーズなど子供向け特撮作品を数多く手掛けている田崎竜太、脚本には特撮作品は本作が初となる龍居由佳里が起用された。本作には動物映画としての側面もあり、主人公が慈しむ子供ガメラの撮影では実物のケヅメリクガメが用意され、一部コンピュータグラフィックス (CG) を加味して撮影された。
本作の制作費は当初、2億円の低予算であるという情報が一部で流れたが、実際は15億円の大作予算であった。なぜこれほど極端な低予算という情報が流れたのかは不明である。
興行収入は5億に届かなかったと言われており(一説には4億以下、観客動員も30万人以下とも言われる)、興行的には成功したとは言いがたい成績となってしまった。
映画公開に合わせ、ノベライズ本、歴代ガメラ
1973年、三重県志摩でギャオスの群れとガメラが戦い、ガメラは爆発し相打ちとなった。それを見た人々は、ガメラが自爆して人間を守ってくれたと感じた。その人々の中に少年・相沢孝介の姿があった。それから33年後、孝介の息子・透は母親を亡くして初めての夏休みを迎えた。緋島に赤い光を認めた透は、赤い石とその上の卵を見つけ、掌の上で孵化したカメを部屋に連れ帰りトトと名付けた。
トトは空中に浮かぶ能力を持ち、極めて成長が速かった。隣家に住む年上の幼馴染・西尾麻衣はトトが飛ぶカメ=ガメラではないかと疑うが、透はそれを否定しようとする。透に懐いたトトは数日で1mを越えるまでに成長したが、ある日透の前から姿を消す。
落胆する透らを人を食う怪獣ジーダスが襲う。そこに立ちはだかったのは更に成長したトトであった。トトは満身創痍になりながら辛くもジーダスを撃退するが、自衛隊によって名古屋の研究機関に運搬されてしまう。巨大化したトトを見た孝介はガメラだと確信した。
名古屋には心臓手術のために入院していた麻衣がいた。麻衣はお守りとして透から渡された赤い石がガメラにとって
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なものであると感じた。これを聞いた透と仲間・石丸兄弟は避難所を抜け出して名古屋に向かい、書き置きを見た孝介も彼らを追って車を走らせる。その時ジーダスが名古屋港に現れた。これ以降、傷付きながらも立ち上がるガメラ、ガメラを助けようとする子供達、透と孝介の関係、透の決意を織り交ぜながらクライマックスを迎える。
本作の舞台は大きく二つに別れ、前半は三重県志摩市、後半は愛知県名古屋市である。起伏が多く立体感のある海辺、波切の街並と、中部国際空港開港や愛知万博で賑わう名古屋の市街地を1つの作品中に収めようという意向で、前半と後半で舞台の分かれるストーリーとなっている。
作中の1973年の志摩市として鳥羽市相差町がロケ地に選ばれた。2006年の志摩市として実際の志摩市の大王町波切(なきり)を中心に、志摩市志摩町 の志摩大橋、志摩市阿児町の近鉄志摩神明駅、トトを隠す「隠れ家」を伊勢市二見町、度会郡南伊勢町、鳥羽市の相差町と神島、名古屋市、茨城県日立市などで、スタジオセット、オープンセットを交えてロケが行われた。
透と孝介の住む「
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」と麻衣一家の住む「西尾真珠店」は、隣接する実在の二つの店舗を利用した。志摩市でのトト対ジーダスの戦闘場面では開通前の志摩大橋(志摩パールブリッジ)を利用したロケーション撮影が行われた。名古屋の戦闘場面ではトラック2台分の瓦礫を実際の街に置いてロケーション撮影が行われた。
後半のロケは市街地部分を名古屋市で、病院の中を日立市で行っている。後半は怪獣映画で定番の逃げ回るシーンがほとんどであり、エキストラの数は前半よりも多い。名古屋では伏見を中心に名駅前、市役所、大須、栄を囲う円内、名古屋港、熱田神宮周辺で撮影された。また栄などの地下街が活用されている。
本作の主人公、相沢透は小学校五年生の少年である。母を失った空しさが冒頭の独白と「背中」の演技で描かれる。彼はトトを育て、助け、当局から守り、ガメラとして空に放し、その過程で自らも成長する。幼馴染の麻衣はガメラがトトであることを受け入れ、再び出会うことを願う。ノベライズ本と異なり、フィルムではこれら内面の具体的な描写自体は省略されているが、役者の好演で映画的に示唆されている。
本作は幼いガメラが育ての親の手を離れ凶悪怪獣と戦うまでを描く怪獣の成長物語でもある。
人間と怪獣の関連
本作品では、トトは子供の友達である。ガメラと人間との関係は明示されていないが、人間側は「ガメラの自爆で救われた」と感じた。よって先の平成ガメラ3部作と違い、国家当局も含めた人間側全てが当初からガメラを人間側の味方として扱っている事が大きな特徴である。この様に登場する人物、怪獣の関係を単純化し、子供の視点から描写することで、人間とガメラの成長物語が子供にも判り易い形で提示されている。
本作では冒頭に登場するガメラ、主役である子供ガメラ「トト」の二頭のガメラが登場する。この二頭の関係は明示的には描写されない。
本作では登場する怪獣が小さく設定されている。トトは子供であるから小さくて当然であるが、アヴァンガメラの身長も金子ガメラはもちろん、昭和ガメラより小さい。ガメラシリーズに登場する怪獣は体格に比して体重が軽いのが特徴だったが、今作ではある意味過去に遡って(パンフレットに「ガメラの体重を40tとする委員会の報告は計測の誤りによるものだったのだろう」とある)若干修正された。それでも重巡洋艦を超える体重を持つゴジラシリーズの怪獣とは比較にならない。また実物のケヅメリクガメとイメージを揃える必要から、ガメラの色はこれまでのシリーズと若干異なるものとなり、甲羅も実物に似た造形になった。
本作ではガメラが二頭登場するが、「ファミリー映画」「新しいガメラ映画の創造」という狙いから、題名から「ガメラ」の名を外すことすら検討されたという。監督は「本来ならば湯浅、円谷といった先人のように全く新しい怪獣を創造して子供達に渡したいが、現在ではそれが難しい。そこでできるだけ新しいガメラとしてトトを作り、一方、ガメラが昔から活躍してきた怪獣であることを映画を見る人に判ってもらおうと、冒頭にガメラを登場させた」と自らの意図及び先人への敬意を含め語っている。
スーツアクターは佐々木俊宜
トト
本編の主役。幼体のモデルはケヅメリクガメ。海岸の高台にて赤い石に載った卵から生まれる。「トト」という名前は、トトッと歩けるように願い、透がつけたものであり、透自身も生前の母から「トト」と呼ばれていた。
お腹に「炎」模様がある事が特徴である。誕生してから透の下で育てられていたが、その頃から空中浮遊や火炎放射を使えるなど、能力を片鱗を見せていた。
やがて短期間でゾウガメほどに成長、ジーダスの到来を予期するかのような行動を取り始め透の前から姿を消す。そして志摩にジーダスが出現した時、巨大な姿(近海の緋色真珠のエネルギーを吸収していたとされる)となってジーダスと対峙、奮戦するが体格差により苦戦を強いられ、咄嗟に吐いた火球でジーダスを退けるも自身も負傷し自衛隊によって名古屋へ運ばれた。
そこで雨宮教授の手で緋色真珠のエキスを注がれて傷を癒す事になるが、トトを追跡するかの如く襲来したジーダスに襲われ、不完全ながら再び激突する。しかし、ここでも苦戦を余儀なくされ、追い詰められるが、麻衣が子供達に託した赤い石を透がトトの元に届けてそれを吸収、遂に完全体となってジーダスを撃破した。
その後、再び自衛隊によって捕獲されそうになるが、子供達に庇われつつそのまま空を飛んで何処かへと姿を消す。